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一辺倒の時代のBtoB動画マーケティング

Tomizo Jinno

嬉しい、気持ちいい、楽しい、おもしろい、美しい、怖い、悲しい、醜い、という人間の感情や感覚は、対象物の状態、時間経過、あるいは個人別に違うものです。

さらには、こうした感情、感覚は、その逆「嬉しいvs.悲しい」「美しいvs.醜い」etc...があるからこそ感じるものです。ならば、こうした感情や感覚を映像表現するならば、そうした対極にあるものも見せることで、より深く描きだすことができ、視聴者の共感を得られるはずです。もちろん視聴者が不快になることは避けたいので、表現方法や情報量の調整は細心の注意が必要です。



ショート動画の性質、性格


多くのショート動画コンテンツの多くは、上記のような感情、感覚を映像で捉えたものです。ただし、その映像の中に対極にあるものを配置していることは稀です。絶対値としての時間の問題。それから、対極映像を配置するためには「構成」が要りますが、これも時間の制約から無理です。そうするとどうなるのかというと。



一辺倒な表現物


伝えたい感情、感覚の一極をより強く表現することになります。「どぎつくする」わけです。そうするとどうなるかというと、そうして作られたクリエイティブは「一辺倒」となります。ショート動画コンテンツは原則、一辺倒な表現物です。「すごい」とか「でかい」とか「おもしろい」という、ひとつの意味しか持っていません。いま、ポピュラー音楽、大衆ファッションにも私は同様のことを感じます。


一辺倒の時代


タイムパフォーマンスを強いているのは誰なのか


使い古されても尽きることがない「情報過多」という言葉。それこそ極端な言い方をすれば、世の中は自分にとっては不要な「ガラクタ情報」ばかりです。

そんなガラクタの中から、自分に必要な事実を効率よく見つけたいという要望に応えるもののひとつがショート動画であり、情報元となるWEBの、パーソナライズ機能です。タイパを産み出したのはインターネットで間違いありません。



BtoBで一辺倒は説得力がない


BtoCにおけるPR映像では、ひとつの情報、一極の感覚・感情を描いてもいいのですが、BtoBにおけるPR映像には、エビデンスや定量表現が必要です。説得力を持たせるには、それらを有効に配置した構成が重要になり、論理的なシナリオが必要です。つまり一辺倒な表現は不適切なのです。


いまショート動画一辺倒の様相を呈している動画マーケティングですが、ことBtoBの映像コンテンツの企画制作には、異なる視点が重要であることを、どうか理解いただきいたいと思います。

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