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Tomizo Jinno

制作する映像は予算に合わせて企画する

映像制作を外注「あるある」

「映像の企画をたて、見積もりをとったら想定外の大きな金額を提示された!」

これは、初めて動画を外注制作するほとんどの皆さんが経験します。

じゃあ「想定予算内で制作してくれる制作会社を探そう!」

これも、皆さんそうされます。


なんとか企画を実現したい

何社かにアイミツをとると、やはりよく似た金額を提示されるが、1社だけ予算に収まりそうな見積書を出してきた。

「よし、ここに発注しよう!」

と打ち合わせを進めていくと、どうも話が噛み合わない。

こちらが希望している内容を、ことごとく否定して、自分たちの企画に変更しようと持ちかけてくる。

「この企画は譲れない」と言うと「この予算でこの企画は無理に決まっているじゃないですかあ!」


うまい話にはご用心

つまり、最初に提出してきた見積書は、こちらが提示した企画内容に対してではなく、とにかく仕事をとるための方便にすぎなかったわけです。

我々映像制作会社がつくる見積書は「積算書」です。

つまり、その企画の映像を制作するために必要になる原材料費を積み上げ、それに技術料や人件費を加え(ここまではコスト)、そこに適正な利益を乗せた計算書です。


誰が見積もっても金額は似てくる

ですから、いくつかの制作会社に見積書をとっても、似たり寄ったりの金額が出てくるのは、どこの制作会社がつくろうが、原材料費は同じですし、技術料や労働力もグレードの差こそあれ、何倍も差が出るものではないからです。あとは「適正な利益」をどのくらいと考えるか、そうした部分で差が出てくるだけです。


確かにプロダクションを選ぶのは難しい

見極めなければならないのは、その制作会社の技術力、制作力が明細に書かれた数字に相応しい能力を持っているかどうか・・・。それは、その制作会社の過去の実績から推測するしかありません。もちろん、その会社の実績だからといって、同じスタッフが仕事にあたるかどうかはわかりませんので、そこもリスク(賭け?)でもあります。


企画書は仕様書

企画とは、クリエイティブプロダクツの原図のようなものなので、原図が出来上がっているならば、それに必要となる原材料や労力の「仕様」も「ある程度」定義されていると考えてください。ですから、その仕様を満たして制作するには、誰が作ったとしてもほぼ同様の原材料と労力が必要になりますから、どこか1社だけ極端に低い見積書を出してきたならば、その会社はその企画から仕様が読み取れないか、完全に読み間違えているということです。


企画の内容で予算はかわる(きまる)

企画内容(題材、規模、範囲、技法、手法)によって、予算は決まってきます。

先に企画ありき、で仕事を進める場合は、予算確保は次のステップで行ってください。

予算が先に決まっているのならば、その予算内で実行可能な企画を立てる必要があります。

組織が行う事業というのは、多くの場合、先に予算の枠が決まっています。


現実的な方法

ですから、映像制作を外注するならば、候補のプロダクションに概ねの予算枠を示した上で、企画案と見積書の提示を受ける、というのがいちばん賢い発注の仕方ではないでしょうか。


企画書


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