なーんてタイソーなタイトルをつけましたが、それほどの話じゃないので予めお断りしておきます。
ナレーションなんて要らない?
さて、最近では映像はドーガ(動画)になり、数十秒から数分の尺がほとんどで、ナレーションを入れないことも多くなりました。
弊社もMAスタジオに入ってナレーションを録音する機会が本当に減りました。ナレーターを職業としている方々は、仕事量どうなんでしょう?
さて本題です。
B2B映像は情報量が多い
企業映像、俗にVPと呼ばれる分野の映像のシナリオは、クライアントのご要望が明確なので、一定の情報量を入れることが大前提になっています。
したがって実際の制作(撮影)に入る前、企画提案、シナリオ提案時にはそれらの情報(テキスト)が提案書類には必ず書かれていなければ、クライアントの承認は得られません。
「あ、そこは映像でわかりますから」というのは通用しません。いくら映像で明白になることでも、文字になっていないと不安になることは、企業の組織(決済)体制を考えれば致し方ないかも知れません。
ちょっと垢抜けない
さて、かと言って編集された映像を見れば明白なことを、ナレーションでも解説すると、映像の品位としては少し稚拙な印象に傾きます。そこで
映像のナレーション原稿の極意①
編集後の初回試写時には必ずキチンと改稿して提案する
クライアントの皆さんも、映像を見ながらナレーションを聞けば、すっきりした流れのほうがいいと考えます。おおかたは。中には一度決済が通ったシナリオ原稿を改訂することはマカリナランという会社もありますので、その場合は諦めるしかありません。
MAは必ずお立ち会い下さい
ナレーションを録音しながら、音楽をミックスして映像に貼り付ける作業をするスタジオをMAスタジオ、その作業自体をMAと呼びます。その謂れは以前書きましたので割愛します。
このMAは、必ずお客様に立ち会っていただきます。ナレーションは映像や音楽に合わせてみると、原稿を直したくなる部分があるものですし、その時になってはじめて言葉が間違っていることに気付くことがあるので、どうしてもその場で決済が必要だからです。
ここで原稿を追加!?
そして、これもよくあるのが、原稿の追加を要望されることです。しかし、映像は予めナレーションの長さを考慮して編集してありますので、絵の長さが足りないとか、カットのタイミングとズレるという支障が出てきます。原則的この時点での原稿追加はご法度なのですが、お客様が満足されるいいもの(映像)を作りたいのは当方も同様ですので、可能ならば入れようと努力します。
そういう時に、既存のナレーションをできるだけ主旨を変えずに短くします。これが
映像のナレーション原稿の極意②
体言止め
例えば上記の文章
「映像は予めナレーションの長さを考慮して編集してありますので、絵の長さが足りないとか、カットのタイミングとズレるという支障が出てきます。」
これを体言止め文に替えてしまうと
「編集はナレーションの長さを考慮。不足する絵。カットのタイミングズレは困ります。」
となり、一文を追加する余地が生まれます。
編集された映像というのは、カットのつなぎ方や流れ自体に文脈が盛り込まれていますので、これで充分意味は伝わります。
現場で即興で対応
こうしたMA時の現場修正は、経験豊富なスタッフがいてはじめてできる事。様々なケーススタディが抽斗に入っていて、その場でアイデアがいくつも提案されます。
実際こうした職人の仕事をみて、お客様も安心して任せられる制作スタッフだと感じていただいているように思います。
ここでは、ナレーションのことを書きましたが、ディレクターの仕事にも、カメラマンの仕事にも、エディターの仕事にも、こうした技がいくつもあります。
映像制作を発注される時は、こうしたプロフェッショナルなスタッフで制作するプロダクションであるかどうかを見極めることが大切です。
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