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映像の画質(解像度)について

Tomizo Jinno

冷や汗が出るアナログ時代

アナログ時代の映像技術といったら、今から考えると冷や汗が流れるくらい「こころもとない」ものでした。放送用カメラがフィールドに出られる小型になり、「この画質がこんな小さなカメラで!?」と一斉を風靡した「池上HL-79E」(周辺機器含め1式でover1,000万円!)の時代でさえ、結局テレビ画面で視ることができる画素数(解像度)は640✕480、後に720✕480。

 

編集=画質劣化の時代

そのコンテンツは磁気テープにアナログ信号で記録されていましたから、「編集」という作業は「ダビング」と同じ作業。だから一度編集した素材をもういちど編集すると、ダビングを2度行ったことになり、その画像ときたら目を覆いたくなるようなボケボケの画質でした。だから、放送に耐える画質を維持するためには、絶対に編集一世代で完成させなくてはならず、様々な効果(今で言えば編集ソフトの「プラグイン」か?)を生む機器と合わせて、編集機器1式は1億円とか数億円というのがアタリマエの時代があったのです。

 

時代は流れてデジタルに

4K(3,840✕2,160)画質なんていうのが一般家庭でも撮影できてしまうし、編集だってちょっと機材に投資すれば誰でもできちゃう時代になりました。圧縮率に気をつけて編集すれば、数回編集を重ねても画質の劣化に気が付かれないことも可能です。

 

「高画質=プロ」ではない

さて、はじめに書いたアナログ時代には「高画質=プロ」でしたから、機材を整え、それを扱えることだけでもビジネスになり得ました。もちろんシナリオ作家や演出家が居なくては映像は完成しませんが、あの時代には機材を揃えられる企業も数が限られていましたから、そういうプロダクションにはたいがい、ちゃんとした映像制作のプロが居ました。

 

映像制作会社もごまんに

逆に今は、誰でも機材は揃えられますから、「映像制作会社」「動画制作プロダクション」を名乗る会社、個人が何万と(5万と?)あります。さて問題は、そこに映像の作り方を知っている映像制作のプロが居るかどうかです。少々高画質で綺麗な映像を撮影(編集)することは、今は誰でもできます。

 

「画質がいい」だけではだめ

これだけでは企業映像制作ビジネスは成り立ちません。

実際、私たちが拘っているほどクライアント、視聴者は「画質」に拘っていません。だって、今は4Kで撮って4Kで編集して、FHDでデータ納品が主流です。ところが半分くらいのクライアントがいまだに「DVDでもちょうだい」とおっしゃいます。

DVDというのはdateDVDじゃありませんよ、DVD-videoですよ。お客さんは画素数720✕480とかのDVD-videoで平気なんです。

 

肝心なのはソリューションを解決しているか

BtoB映像は、視聴者にちゃんと伝えたいことが伝わって、視聴者の内外面に所定の効果が出ることが第1目的。

もちろん私たちはプロですから、画質についてはうるさいです。

でも、それはこちら側の問題(常識)であり、お客様はその先のことを見て、結果を期待しています。

BtoB映像制作業は、このことを忘れてはいけないと思っています。

映像・動画の画質について〜名古屋WEB 動画制作所の考察

 本文とはあまり関係ありません

 


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