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Tomizo Jinno

映像制作・動画制作見積書の要点



見積書は企画(シナリオ)に対して作成します


ビジネスとして映像(動画)コンテンツをつくる場合、制作を請け負う私たちは、「どのような映像にするか」について、クライアントと予め合意して仕事に取り掛かります。見積書はそのプラン(仕様)に対して作業工程ごとの工数を割り出し、調達する物資や経費等を含めて積算し作成します。

しかし映像制作・動画制作という案件は、大きな企業であっても上限予算があり、その範囲内で可能な企画に落とし込むという、というのが現実です。面白い企画ならいくらでもいい、というわけにはいきません。



予算を脳裏に置いて企画を考える


ご予算が予め決まっていて「さて、どんな映像にしましょうか?」とお客様と打ち合わせをする場合、制作に掛かる工数や仕様について、我々は予算の範囲内でできることしか提案できないわけですが、お客様は大きな夢を描いている場合もあります。

その夢が無理難題のようであっても、経験豊富な制作者であれば、すぐさまその代替手段を提案できなくてはなりません。同時に、代替手段ではその企画は成立しないことが明白であれば「その企画は無理です」と理路整然と説明できなくてはなりません。「できないこと」を「できます」ということほど、関係者に迷惑を掛ける行為はありません。



映像制作見積書は軸足をきめて


「3分くらいの商品PR動画をつくりたいので、見積りをください」

実はこうした問い合わせを受けると、私たちは途方に暮れます。


「3分」「商品PR」って言っているじゃないか?


でも、これだけでは何を作ればいいのかわかりません。

オフィスの会議室で照明を使わずにカメラを置きっぱなしにして、誰かがその商品について3分喋るだけ、でしたら10万円の予算で制作することもできますが、上場企業がテレビでオンエアするブランディング目的の商品CMレベルだとしたら、数百万円以上ということになります。



発注する企業によって予算が違うのか?


と思うかも知れませんが、一般的に大企業の発注する映像に期待される品位を実現するには大金が必要です。個人商店を経営されている方でも、動画を作りたいと夢を膨らませると、脳裏にはそうした大きな予算をかけた映像をイメージする方も多くいらっしゃいます。

映像制作見積書の要点(まとめ)


見積り算出の条件になり得る情報


映像制作会社は、以下のような質問をします。


(1)商品はなんですか?

(2)どこで、誰に見せる動画ですか?

(3)構成・シナリオのイメージはありますか?

(4)いつまでに必要ですか?

(5)ご予算はどのくらいですか?


(1)

その商品が大きいものなのか、形があるのか無いのか、どういう性質のものなのかによって、撮影ができるものなのか、イラストやCGにしないと描けないものなのか、撮影に高度な技術や機材が必要なのかとか、撮影のチャンスが1度しか無いとか。これらの条件でコストが大きく違ってくるからです。


(2)

WEBにアップするのか、テレビでCMとして放送するのか、イベントで上映するのかによって、映像に求められる品位や規格が異なり、当然コストも違ってくるからです。また、視聴媒体によって視聴者が求めるクオリティも違ってくるため制作コストも違ってきます。


(3)

類似の映像がわかれば、問い合わせされた方の脳裏にある動画のイメージ、品位、個性が推測できるので、どの程度の作り込みが必要か、どういうタイプのクリエイティブを求めているかがわかり、実現可能かどうかも判断できるからです。


(4)

制作期間の長短によってキャスティングできる人材が違ってきますし、短期決戦であれば、例えば編集の修正機会が限られるため、そう長く拘束されることがなく、予算を抑えられるかも知れないからです。もちろん不眠不休になる場合「特急料金」が必要になることもあります。


(5)

問い合わせされた方がその動画に掛けても良いと考えている金額によって、その動画への期待度がわかり、イメージの擦り合わせが早くできるからです。また、ご予算と期待度に大きな乖離がある場合、できるだけ早くそうした齟齬を回避しないと、双方とも大きなロスになるからです。



腹の探り合いは避けたい


これらの「軸」を起点に脳裏にある周辺のイメージを掴む質問をします。最低でもこれらのうち、ひとつでも具体的にお話しいただくと、私たちはお客様のイメージを具体的に掴むためのお話がし易くなります。「腹の探り合い」で時間をロスすることが少なくなるばかりでなく、最終的にできあがる動画も思いどおりに近いものになるからです。


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