撮影・照明・美術・出演者・etc…
撮影現場に掛かる費用を「撮影」と括りました。
撮影費用の幅は大きい
BtoBのPR映像では、その企業にあるがままを撮影することも多く、照明も出演者も美術も要らない、ディレクターとカメラマンとカメラ(機材)だけが行って撮るだけ・・・ということが、かなりあります。それに引き換え、出演者が必要になる、撮影スタジオが必要になる・・・というと、費用はどんどん膨れあがり、見積書の金額はバーンとアップします。
撮影は「1日」単位でカウントする
カメラマンも機材も数の単位は「日」です。原則的には8時間。午前9時から18時位までに収まれば「1日」とカウントします。現実的は未明から撮り始めて、夜の8時まで撮りっぱなし・・・ということもあります。でも、見積もりの時点で残業を想定するわけではありません。労働法規的に言えば、そういう場合は超過料金を設定すべきでしょう。
また例え半日で終了する撮影であっても、その日にもう1件半日仕事を入れることは現実的に難しいため、半日であっても1日でカウントさせていただいています。
そこに必ずあるものを撮るだけなら安価
「それは必ずいつもそこにある」「天気や時間も関係ない」「撮るために他に用意しなければならないものは無い」。こうしたものを撮るには、天気の予備日も必要ないし、撮ることができないというリスク計算も要らないので、ディレクター、カメラマン(+アシスタント?)、カメラ機材(+α)、車両・交通費、雑費(実費)だけで、大方は済みます。
今は無いものを撮るのには青天井の予算
絵に描いたような部屋で、美女が微笑んでいる・・・。なんて映像が撮りたかったら、絵に描いたような部屋を探すか、セットを組まなくてはなりません。うまくイメージどおりの部屋が見つかったとしても、その部屋を借りる交渉、借用費、日程・時間調整、小道具の調達などは必要。スタジオでセットを組むならば、まずスケッチ画を描いてクライアントの了解を取り、設計図を書いて、費用を計算し、予算をとって、制作して、チェックして、運んで、スタジオで組み立てて・・・と、気の遠くなるような作業、手続きが必要で、その費用も高額になります。さらに「美女」はオーディションをして(部屋の借用や、関係者の時間の調整なども必要)選んで、衣装合わせをして、撮影現場にはスタイリストやメイクアップアーチストをスタンバイさせて、美女にはマネージャーも付いてくるから、控室や食事の手配もして・・・と、とてもたくさんの人やお金が絡んできます。
絵コンテができるまで見積もりようがなかったりして
ディレクターが描いた絵コンテの中に、美女の首には大粒ダイヤのネックレス・・・なんてことになったら、イミテーションにしろ、そのイメージのアクセサリーの調達に更に費用が必要になります。ことほどさように、画面の中に必ず必要な要素の何かがあれば、その何かの調達に必要な費用が、見積書に必ず付け加わります。
見積書の前に絵コンテがある、なんてめったに無い
ほんとうのところの正確な見積書は、絵コンテができるまでハジケないのですが、実際には受注(金額)が決まってからシナリオ、絵コンテ・・・、というのが普通です。ですから、ディレクターは予算内に収まる絵コンテを描くよう、そのへんは承知しています。
シナリオや絵コンテが無いうちから見積書の提出があたりまえのBtoB映像制作では、プロデューサーのマネージメントが、いかに大事かおわかりいただけると思います。
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