素材あるいは納品時のデータ規格を変換
映像・音声を収納しているデジタルデータファイルは、みな「デジタル」ではあるものの、「フォーマット」とか「プロトコル」と言われる「規格」が異なると、その多くが互換性が無く、不揃いのデータは編集ソフトが受け付けてくれません。そこで、編集前に素材となる動画データファイルを、編集可能なデータファイルに変換することがあります。また、編集後、完成したデータファイルを、納品先のシステムで利用できるよう変換することもあります。
光学式画像→画像ファイル・動画ファイル
写真やフィルムなどの画像を、デジタル動画ファイルに変換するには、カメラないしはスキャナーで撮影する必要があり。この作業には相応の機材と技術が必要なため、点数が多かったり、尺が長いと手間と費用が掛かります。劇場映画のフィルムのように長尺のもの変換(テレシネ)ですと、技術的にも高度となり、数十万円〜数百万円になることもあります。
動画ファイル→動画ファイル
以前は特殊なソフトを持っていないと無理だった変換も、今は家庭のパソコンに入っているソフトでも可能だったりするため、変換費用として計上することは少なくなりました。ただし、素材の量が膨大ですと、その作業時間も膨大になり、機材やスタッフの拘束について料金をいただく場合があります。
特殊な装置のための特殊なデータ形式への変換が必要な場合は、その装置の開発者関係の企業が技術を独占していることも多く、かなり高額な費用を請求されることもあります。
DVD-RとDVD-Video
DVD-Rには、動画ファイルだけでなく、様々な形式のデジタルデータが、ファイルのまま、あるいはフォルダに入れた形で収納することができます。いっぽうDVD-Videoというのは、レンタル屋さんに置いてある「DVD」の規格のことです。チャプター設定で再生を飛ばしたりできる機能がついていますが、解像度720前後✕680前後のmpeg2のデータファイルです。
フルハイビジョンの解像度は1,920✕1,080で、DVD-Rには.mp4とか.movといった拡張子が付いた動画ファイルで収納することができるので、パソコンで再生してフルハイビジョンのまま視聴したいならば、DVD-Rにしておいたほうが良いです。
今わたしたちBtoBの映像の仕事の、ほとんどはフルハイビジョンによる制作ですが、今でもDVD-Videoにしてほしい(変換してほしい)と言われることが、かなりあります。覚えておいてください、DVD-Videoはフルハイビジョンで記録できません。ひと昔前の映像画質です。フルハイビジョンをディスクメディアにしたい場合は、Blu-rayにしてください。
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