映像を制作する仕事をしている以上、私は美しさに対する価値観も一定の規範を持っています。「映像は美しくなければならない」と考えています。しかし映像に対する価値観が多様であるのと同様、美しいということも更に多様な受け止め方がされています。この美しいとはどういうことなのか、考えてみました。
美しさに対する様々な視点
客観的な美
対称性、調和、バランスなど、ある程度の客観的な基準に基づいて美しいと感じるものがあります。例えば、黄金比や自然の風景などが挙げられます。
主観的な美
個人の経験や記憶、感情、価値観に基づいて美しいと感じるものがあります。例えば、故郷の風景や好きな人の笑顔などが挙げられます。
文化的な美
各文化圏で異なる美の基準が存在します。例えば、西洋の美と東洋の美は、その特徴が大きく異なります。
時代的な美
時代によって美の基準は変化します。例えば、中世の美と現代の美は、異なる価値観を反映しています。
美しさの要素
美しさには、様々な要素が絡み合っています。
視覚的な要素
形状、色彩、光、陰影など、視覚に訴える要素。
聴覚的な要素
音色、リズム、メロディーなど、聴覚に訴える要素。
触覚的な要素
肌触り、温度、重さなど、触覚に訴える要素。
感情的な要素
喜び、悲しみ、感動など、感情に訴える要素。
精神的な要素
思想、価値観、理念など、精神に訴える要素。
美しさを感じる理由
鶏が先か卵が先か・・・ですが。
ストレス軽減
心地よい。美しいものを見ることで、ストレスが軽減され、リラックス効果が得られます。
創造性を刺激する
美しいものに触れることで、創造性が刺激され、新たなアイデアが生まれることがあります。
幸福感を与える
豊かさを感じる。美しいものを見ると、幸福感や満足感が得られます。
コミュニケーションを円滑にする
共通の美意識を持つことで、人とのコミュニケーションが円滑になります。
美しいものに関する価値観、感受性はシンプルでもあり、複雑でもあり。それだけに人間関係にとってとてもセンシティブでダイナミックな問題を引き起こす悪魔的なものだと、私は感じます。だから私は家族やごく親しい人以外とは、あまりこの話題を持ち出さないようにしています。 映像制作における価値観の多様性と、その衝突がもたらす感情について
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