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Tomizo Jinno

研究開発を映像にする


影も形も無い研究

研究開発中の技術や商品は、その多くが途上ではカゲもカタチもありません。 でも事業として行っている研究開発である以上、その新技術や新商品の有用性や可能性を利害関係者に説明しなくては、研究予算がもらえないし人事評価もしてもらえません。

そこで利用される強力なツールが映像・動画です。

目に見える報告を求めるステークホルダー

初期には論文だけでスタートできた研究開発プロジェクトも、一定の進捗を見た時期にはどうしても目に見える形での報告や発表が求められるからです。

現実に今、弊社にはそういうオーダーがじわじわ増えています。

「これ1本見てもらえれば、すぐに分かりますよ!」という圧倒的問題解決力を期待されることもしばしば。

発案者の頭にも無い映像

でもこれ、目に見える技術ならばいいのですが、今の時代の「新開発」は必ずしもカタチのある成果物が誕生するとは限らないし、ましてや研究途上には影も形も無い場合がほとんど。しかも、開発者自身の頭のなかにも画が無い場合だってあるのです!。

「画面に映るものはすべて具象である。」

このことはどう天変地異が起ころうとも普遍の定理。

どんなフィーリングも感覚的な情報も、それを表すパーツとしての画像はすべて具体的な色と形を持っています。。

でも発案者、開発者の頭の中にも無い姿カタチを映像にするという、ある意味むちゃくちゃな命題を解決するのも、僕らの仕事の範疇なのだと、最近は思っています。 発案者というのはアイデアを思いついた時に、必ず頭の中で何がしかの映像を浮かべているはず。というのが僕の持論です。

徹底的なヒアリングとディスカッション

ですから、こうした研究開発をプレゼンする映像の企画を立てる時には、まず発案者に徹底的なヒアリングをし、時には禅問答のようなディスカッションをしながら、その研究のおぼろげなイメージを、目に見えるカタチに置き換えていくのです。

それをシナリオにするのが僕の仕事です。

そうすると、さすがに1枚の絵では表現できない研究開発も、いくつもの画像(カット)の連続と解説(ナレーション)、そして音楽や効果音によって、視聴者が等しく一定のイメージを共有できるレベルまで,そのプロジェクトを具体的にすることができるのです。

ご覧に入れられないのが残念

研究開発の映像化の成果物(映像・動画)はトップシークレット指定がほとんどで、ネットに公開したり、こそっとお見せすることもできないのが非常に残念ですが、「なんだかよくわかんない」と言われている研究であっても、いちど是非ご相談下さい。なんとか映像に仕立てご覧に入れます。

モーターショー復活?

世界中のモーターショーがストップしてしまった昨年ですが、今年は少しずつ再開されてきたようです。しかし、招待客は国内に限られたり、なによりも展示も非接触に配慮するため、映像による展示が増えたように思います。

弊社にもいくつかのオーダーがありました。


プライベートショーの展示映像という新映像分野

なかでも一般公開をしない、取引先やごく限られた関係者向けの「プライベートショー」形式の展示を行なった、ある部品メーカーの場合、多岐にわたる開発課題を小テーマに分けて、すべてのテーマを短編の映像にした仕事は、約2ヶ月間の間に数十本という映像を制作するという強行群を乗り切りました。


2ヶ月間休みなし

1日に1本ずつ編集していくペースですが、一方で企画立案、台本作成、絵コンテ作成も並行するため、お客さんにも協力をいただき、ナレーション原案をお手伝いいただくなど、協力体制を敷きました。打ち合わせはすべてテレビ会議で行うことで、移動のロス、担当者ー広報ー弊社のコミュニケーションロスを限りなく0に近づけました。映像制作プロジェクトの新しい進め方が構築できたようにも思います。


自動車業界の行方

いっぽう、自動車業界の潮流は明らかにEV/FCV及び自動運転(CASE)に向いていて、当面はそのために必要なさまざまな要素技術に革新が産まれそうな気配が伝わってきました。

弊社設立時に多かった「展示映像」分野にも回帰してみたくなりました。

courtesy of Shutterstock


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