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360°カメラとVR動画制作

Tomizo Jinno

360°映像とは?


360°カメラで撮影できる360°映像とは、上下左右あらゆる方向を一度に撮影した映像のことで、静止画だけでなく動画としても作成できます。視聴者はまるでその場にいるかのように、自由に視点を動かして周囲を見渡すことができます。VR(仮想現実)体験や、場所の臨場感を伝えたい際に活用されています。ただし、視聴者が自由にできるのは視聴する「方向」だけです。視聴する視点はカメラ位置の制約を受けます。



360°カメラの特徴


360°映像を撮影するには360°カメラを用います。一般的なカメラとは異なり、複数のレンズを搭載していて、全方位を同時に撮影します。


複数のレンズ

複数のレンズが球体状に配置されており、上下左右あらゆる方向をカバーします。


高画質

近年では、民生機でも4Kよりもさらに高解像度な5.7Kなどの高画質な映像を撮影できるモデルが増えており、細部まで鮮明に捉えることができます。


ライブストリーミング

一部のモデルでは、ライブストリーミングに対応しており、リアルタイムで360°映像を配信できます。


小型化

スマートフォンに装着できるような小型のモデルから、本格的な業務用モデルまで、様々なサイズがあります。


360°カメラとVR動画制作


360°カメラの制約


ステッチング処理

複数のレンズで撮影した画像を1つの映像に合成する「ステッチング処理」が必要となり、処理時間がかかる場合があります。


画質のムラ

レンズの性能や撮影環境によって、画質にムラが生じる場合があります。


バッテリー消費

連続撮影時間は、モデルによって異なりますが、一般的なカメラよりもバッテリー消費が激しい傾向にあります。


ストレージ容量

高画質な360°映像を長時間撮影するには、大容量のストレージが必要になります。


編集ソフト

360°映像を編集できるソフトは、一般的な動画編集ソフトとは異なる機能が必要であり、選択肢が限られている場合があります。



360°映像の実用的な活用例


不動産

物件の内見をバーチャルで行うことで、時間や場所の制約なく内見が可能になります。


観光

観光地のバーチャルツアーを作成し、事前に観光地の様子を確認できます。


イベント

ライブイベントやコンサートを360°映像で配信することで、臨場感あふれる体験を提供できます。


教育

歴史的な建造物や科学実験施設などを360°映像で再現し、教育に活用します。



静止画ウォークスルーはVR動画ではありません


Googleマップのストリートビューと同様の手法で、空間につけられたマークへ視点を移動することで、新たな視点から360°を見渡すことはできますが、あくまでマークから見える範囲を捉えた静止画像を見渡しているだけです。言うなれば静止画をスワイプしているだけですので、VRではあっても時間軸を持った「VR動画」とは言えません。

また、360°カメラで撮影した映像を編集してVR動画をつくることはできますが、視聴者は視点を回転させることはできても、任意の位置に移動することはできません。また視聴者は任意の方向を視聴するため、制作者の意図に沿ったストーリーを受け止めるとは限りません。

視聴者が任意に視点移動するVR体験をしたい場合は、移動する範囲と、そこから見える範囲の地形や建物、建物の内部などをすべて高解像度の3DCGにして、リアルタイムレンダリング視聴できる環境が必要です。現実的とは言えません。

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