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Tomizo Jinno

B2B映像のあるある大辞典④撮影篇

データを消すのが怖い


今のビデオカメラやデジタル一眼カメラは、SDカードなどを記録媒体としているため、大容量のカードで撮れば1日1枚でも済んでしまいます。しかし、記録トラブルでデータが破損したら、それまでの収録分が全て無駄になってしまうリスクがあるため、多くのカメラマンは小容量のカードを頻繁に入れ替えながら撮影を行っています。

撮影終了後、帰社するとすぐにSDカードから外付けHDDなどの別メディアにコピーしてバックアップを取ります。特に重要な案件では、2台以上のHDDにバックアップするのが一般的です。ところが、バックアップが完了したにもかかわらず、HDDの故障や誤削除のリスクを考えると、なかなかSDカードのデータを消去する勇気が出ません。「念のため」と言い聞かせながら、編集作業や納品が完了するまでSDカードを5枚、10枚と溜め込んでしまう日々が続いているのです。



素材が多すぎる!


現代の撮影現場では、メインカメラマンの横で、ディレクター、アシスタント、プロデューサーまでもが小型カメラやジンバル、スマートフォンなどを駆使して別アングルからの撮影を行うことが当たり前になっています。そして収録終了時には、アシスタントディレクターが「これも良かったら使ってください」と新たな素材を提供してくれることも。一旦はありがたくHDDにコピーするものの、編集作業は素材が多ければ多いほど大変になるということを、現場スタッフの多くが理解していないようです。

特に困るのが、様々なデバイスで撮影されたデータフォーマットの違い。しかも、そういった雑多な素材の中に思いもよらない良いショットが含まれていたりするため、すべてに目を通さざるを得ません。結果として編集時間は予定の倍以上に膨れ上がり、締切との戦いを強いられることになるのです。



撮りたい瞬間を逃す


決定的な瞬間の直前にバッテリー交換が必要になり、一瞬のチャンスを逃してしまう。10年選手のベテランでもこの悔しさは変わりません。特にドキュメンタリーや記録映像の撮影では致命的です。



構図が決まらない


被写体をどのように配置すれば最も効果的な映像が撮れるのか、特にインタビューや製品撮影では悩ましい問題です。背景や光の入り方によっても構図は大きく変わってきます。



思っていた色が出ない


撮影時のモニターでは完璧に見えた映像も、編集室で確認すると実際の景色や製品の色味と異なることが。ホワイトバランスの設定や照明の色温度など、細かな調整が必要です。



容量が足りない


4K撮影が主流となった今、高画質・長時間の撮影では想像以上にメモリーカードの容量を消費します。予備を持参していても足りなくなることも。



バッテリーが切れる


クライアントの重要な発言の瞬間や、二度と撮れない一回限りのデモンストレーション中にバッテリー切れに見舞われることも。予備バッテリーの携帯は鉄則です。



三脚を忘れる


三脚を車に積み忘れる初歩的なミスから、さらには撮影機材一式を事務所に置き忘れるという致命的なケースまで。経験を重ねても起こりうる人間らしいミスの数々です。「忘れ物チェックリスト」を作っても、そのリストを見るのを忘れるという究極の悪循環も。

データを消すのが怖い
データを消すのが怖い

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