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Tomizo Jinno

風向き記号とユニバーサルデザイン

今年最後?まだ来る?


今年は大きなヤツが来たようです。台風シーズンになるたびにテレビの天気予報やネットの情報を視ていて、私が違和感を覚えるのは画面に表示される風向きの記号です。

(国際的に天気図で使われる記号ではなく、番組やサイト独自のグラフィックです)



矢印の向く方向に風が吹く


多くの番組やサイトでは、矢印の先が向いている方向へ風が吹く・・・そういう表記になっています。私はこれ、逆の方がシックリくるのですが、みなさんはどうでしょうか?なぜ逆なのかというと、風向計のセンサー部、つまり風見鶏の部分は、多くが矢のカタチをしていて、矢の先は「風が吹いてくる方向」を指しているのです。物理的にそういう仕組みでできています。さらには、センサーが感知した風向(+風速)を表示する表示盤、デジタルではあるけれど、360°の目盛りが切ってある円周に向かって、これも矢印が風の吹いてくる方向を指すようにつくられています。ただし、この表示盤、私がよく目にするは、ヨットの航海計器のひとつとして取り付けられているものです。もしかしたら、気象台の表示盤は逆なのかも知れません。


大半の人は、このことを知らないのか?


事物を単純化して視覚的に理解を促す端的な記号・・・インフォグラフィックというは、誰が見ても同じ情報として捉える・・・というのが大きな前提になっているはずです。天気予報番組や情報サイトで使われる、各種記号もそういう意味ではインフォグラフィックです。そのユニバーサル性において、間逆な理解をする可能性のある記号の使い方をしていいのでしょうか?


問題に思うのは私だけみたい


以前、このことをFB上で話題にしたら、同じヨット仲間が「まあ、いいじゃん」と宣うではないか。「そうかあ?」「そんな軽い話しかあ?」と思うのは、私だけ?

インフォグラフィックが、人によって真逆な理解をする可能性がある、なんて問題じゃないのかなあ。

例えば宇宙人の襲来で地球存亡の危機にある時に「この風向きにガスを放てば敵を撃退できる!」と風向を見せられたら、私は逆向きに放ってしまって自滅してしまうじゃないですか!?

ユニバーサルデザインの7つの原則


ユニバーサルデザインには、以下の7つの原則があります。

  1. 公平な使用: 誰にとっても公平に使用できること。

  2. 使用における柔軟性: 個人の好みや能力に応じて、さまざまな使い方ができること。

  3. 単純な使用: 複雑な手順を必要とせず、直感的に使えること。

  4. 分かりやすい情報: 誰でも理解できるような情報提供がされていること。

  5. 誤使用に対する寛容性: 間違えて操作しても、大きな問題に繋がらないこと。

  6. 少ない物理的努力: できるだけ少ない力で操作できること。

  7. 大きさや空間への接近: 体格や姿勢に関わらず、利用できる十分なスペースがあること。

風向きとユニバーサルデザイン
映像屋のひとりごと。風は矢印が指す方へ吹く?

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