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動画・映像制作用語

【ビットレート】

B

bitrate

ビットレートとは、1秒あたりのデータ量を表す指標です。単位は一般的にbps(bits per second)やkbps、Mbpsで表され、画質の指標の一つとなります。

ビットレートは映像や音声の品質に直接的な影響を与える重要な要素です。以下のような特徴があります:


高ビットレートの場合:

- より多くの映像情報を保持できるため、画質が鮮明になります

- 動きの速いシーンでも細部まで滑らかに表現できます

- ファイルサイズは大きくなります

- 処理やストリーミングに より多くの帯域幅が必要になります


低ビットレートの場合:

- データ量が少なくなるため、画質は低下します

- 特に動きの多いシーンでブロックノイズなどの画質劣化が目立ちやすくなります

- ファイルサイズを小さく抑えることができます

- インターネット配信に適しています


実際の映像制作では、用途に応じて適切なビットレートを選択することが重要です。例えば、放送用の高品質な映像では高いビットレート、ウェブ配信用の映像では視聴環境に合わせた適度なビットレートが選択されます。


主な種類


1. 固定ビットレート(CBR: Constant Bit Rate)

  •    常に一定のデータ量を維持

  •    安定した配信が可能

  •    単純な場面でも無駄にデータを使用


2. 可変ビットレート(VBR: Variable Bit Rate)

  •    映像/音声の複雑さに応じてデータ量を変化

  •    より効率的なデータ使用

  •    配信時の帯域予測が難しい


一般的な目安


動画

  • 標準画質(480p): 1-2 Mbps

  • HD(720p): 2-4 Mbps

  • フルHD(1080p): 4-8 Mbps

  • 4K: 15-25 Mbps


音声

  • MP3: 128-320 kbps

  • 音楽配信: 256-320 kbps

  • CDクオリティ: 1,411 kbps


ビットレートを選択する際の注意点

  • 画質とのバランス: 高画質を求める場合は高ビットレート、ファイルサイズを小さくしたい場合は低ビットレートと、画質とファイルサイズのバランスを考慮して決定します。

  • 配信環境: YouTubeやNetflixなどの配信プラットフォームでは、推奨されるビットレートが設定されている場合があるため、それに合わせて設定する必要があります。

  • 視聴環境: 視聴者のインターネット回線速度やデバイスの性能に合わせて、適切なビットレートを選択する必要があります。


ビットレートは高ければ高いほど品質は良くなりますが、データ量も増加するため、用途に応じて適切な設定を選択する必要があります。

ビットレート

​【関連用語】

1. CBR


固定ビットレート(Constant Bit Rate)の略で、映像全体を通して一定のデータ量で記録する方式です。単純な動きのシーンでも複雑なシーンでも同じデータ量を使用するため、シーン内容に関係なく安定した転送が可能です。ライブ配信や放送用の映像コンテンツで多用され、帯域幅の管理が容易になります。ただし、単純なシーンでは必要以上にデータを使用し、複雑なシーンでは画質が低下する可能性があります。



2. VBR


可変ビットレート(Variable Bit Rate)の略で、映像の内容に応じてデータ量を変化させる方式です。動きの少ないシーンでは低いビットレートを、複雑なシーンでは高いビットレートを割り当てることで、効率的なデータ使用が可能になります。DVD作成やVODコンテンツなど、ファイルベースの配信で多用されます。平均ビットレートと最大ビットレートを設定することで、品質と容量のバランスを調整できます。



3. マルチビットレート


同じ映像コンテンツを複数の異なるビットレートで用意する配信方式です。視聴環境のネットワーク状況に応じて最適なビットレートの映像を自動選択することで、安定した視聴体験を提供します。YouTubeやNetflixなどの動画配信サービスで標準的に採用されており、モバイル回線から光回線まで、様々な通信環境に対応できます。



4. 上限ビットレート


映像配信時に設定される最大のデータ転送速度です。ネットワークの帯域制限や視聴デバイスの性能を考慮して設定されます。特にライブ配信では、安定した配信を維持するために重要なパラメータとなります。設定値が低すぎると画質が劣化し、高すぎると視聴時の途切れやバッファリングの原因となるため、適切な値の設定が必要です。



5. 2パス


2回のエンコード処理を行う方式です。1回目で映像全体の複雑さを分析し、2回目で各シーンに最適なビットレートを割り当てます。時間はかかりますが、限られたデータ量で最高の画質を実現できます。ファイルベースの配信用コンテンツ制作で多用され、特にドラマや映画など、高品質が要求される作品で重要となります。

 

 

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