動画・映像制作用語
【カメリハ】
C
camerarehearsal
カメリハとは、「カメラリハーサル」の略で、本番の撮影や収録の前に、カメラの動きや照明、出演者の位置などを確認するためのリハーサルです。本番さながらに撮影を行い、問題点を事前に洗い出し、スムーズな本番進行を目指します。
カメリハの目的
カメラワークの確認: カメラの動き、アングル、フォーカスなどを確認し、最適な映像を撮影するための準備を行います。
照明の調整: 照明の明るさ、色温度、影の具合などを調整し、美しい映像を撮影するための準備を行います。
出演者の動き確認: 出演者の動き、セリフ、表情などを確認し、演技指導を行います。
技術スタッフ間の連携強化: カメラマン、照明スタッフ、音声スタッフなど、各スタッフ間の連携を強化し、スムーズな撮影進行を図ります。
問題点の発見: 本番前に問題点を見つけ出し、事前に解決することで、本番でのトラブルを防止します。
カメリハの流れ
準備: 撮影機材のセッティング、照明の設置、出演者の準備などを行います。
リハーサル: 絵コンテやシナリオに沿って、実際に撮影を行いながら、カメラワーク、照明、出演者の動きなどを確認します。
確認と調整: 問題点があれば、その場で修正を行います。
最終確認: 全体の流れを確認し、本番に向けて最終調整を行います。
カメリハの重要性
カメリハは、本番を成功させるために非常に重要なプロセスです。カメリハをしっかりと行うことで、以下のようなメリットがあります。
時間の節約: 本番でのトラブルを減らし、撮影時間を短縮することができます。
クオリティ向上: よりクオリティの高い映像を撮影することができます。
スタッフ間の連携強化: スタッフ間のコミュニケーションが円滑になり、チームワークが向上します。
カメリハの種類
ドライリハーサル: カメラを使わず、出演者のみで演技を確認するリハーサル。
ウェットリハーサル: カメラを使い、実際に撮影を行いながら確認するリハーサル。
ランスルー: 本番と全く同じ時間、同じ流れでリハーサルを行う。
【関連用語】
1. ブロッキング
カメリハの前段階として、出演者の動きや立ち位置を決める作業です。監督が出演者と相談しながら、セリフやアクションの流れに沿って、具体的な移動経路や立ち位置を決定していきます。この段階でカメラの基本的な位置や動きも検討され、出演者の動線とカメラワークの調和が図られます。特に複数の出演者が登場するシーンでは、それぞれの動きが干渉せず、かつ効果的な映像が撮れるよう、細かな調整が必要となります。
2. テクニカルリハーサル
カメリハの一環として、技術スタッフ（カメラ、照明、音声など）が機材を使用して行う専門的なリハーサルです。カメラの動き、フォーカス合わせ、照明の切り替え、マイクの位置など、技術的な要素を確認・調整します。特に複雑なカメラワークや照明の変化がある場合は、スタッフ間の連携を確認するために重要です。出演者の代役（スタンドイン）を使用して行われることも多くあります。
3. 立ち稽古
カメリハの準備段階として、カメラを使用せずに出演者だけで行うリハーサルです。セリフ回しや基本的な動きを確認し、演技の方向性を固めていきます。この段階で演技の大まかな流れが決まり、それを基にカメリハでのカメラワークが検討されます。出演者同士の関係性や感情の機微を確認する重要な機会であり、監督との演出方針の擦り合わせも行われます。
4. ラン・スルー
シーン全体を通して行うリハーサルです。カメリハで決定した全ての要素（演技、カメラワーク、照明、音声など）を実際の撮影と同じように通して確認します。各パートの連携や全体の流れ、時間配分などを最終確認する機会となります。問題点が見つかった場合は、その場で修正を加え、本番に向けての完成度を高めていきます。スタッフ全員が作品のイメージを共有する重要な過程となります。