動画・映像制作用語
【鳥瞰】
C
choukan
「鳥瞰」は、空から見下ろすように撮影することで、より広大な範囲を捉え、鳥の目線で被写体を見ることができます。
俯瞰よりもさらに高い位置から撮影することで、より広大な範囲を捉え、鳥の目線で被写体を見ることができます。ドローン撮影の普及によって映像制作において不可欠な要素となりました。
目的・効果
広大な範囲の把握
空から見下ろすことで、地上では見えないような広大な範囲を捉えることができます。例えば、自然風景の撮影では、大地や河川が織りなすパノラマ風景を表現できます。
都市の構造
都市全体の構造や交通の流れを把握することができます。
災害状況の把握
災害現場の広範囲な様子を捉える際にも、鳥瞰の構図は有効です。
俯瞰と鳥瞰
どちらも高い位置から見下ろすことを意味する言葉ですが、ニュアンスに少し違いがあります。
俯瞰
高い場所から見下ろして、物事全体を把握すること。より一般的な言葉で、比喩的な使い方もできます。例えば、「俯瞰的な視点で問題を考える」のように、広い視野で物事を見ることを指します。
鳥瞰
鳥が空から見下ろすように、高い位置から広範囲を見渡すこと。より具体的なイメージで、物理的な高さを強調する言葉です。例えば、「鳥瞰図」のように、地図や図面で表現されることもあります。
【関連用語】
1. 寄り
被写体に近づいて撮影することで、その細部や表情をクローズアップにする技法です。被写体の感情や特徴を際立たせ、視聴者の視線を一点に集中させる効果があります。「寄り」の画を撮るには、被写体に対してカメラ自体が近づく場合と、レンズの倍率で近づく方法があります。
2. 引き
被写体から離れて撮影することで、広大な風景や全体の状況を捉える撮影技法です。被写体との距離感を生み出し、状況全体を把握させたい時に有効です。自然風景の撮影では、広大な大地や雄大な山々を捉えることで、そのスケールの大きさを表現できます。また、群衆の動きやイベント全体の雰囲気を捉える際にも、引きの構図は効果的です。
3. 俯瞰
上から見下ろすように撮影する技法です。被写体を俯瞰することで、その全体像を把握しやすく、状況を客観的に捉えたい時に有効です。また、被写体との間に上下関係を生み出すこともできます。
4. あおり
カメラを上に向けたり下に向けたりして、被写体を斜めから撮影する技法です。被写体に動的な動きを与え、躍動感や不安感を表現できます。例えば、人物のアップショットでカメラを下からあおることで、その人物を威圧的に表現できます。また、建物を下からあおることで、その建物の高さを強調し、壮大な雰囲気を演出できます。
5. たたく
一般的にカメラを下に向けて撮影することを指します。まるでカメラのレンズを上から叩いて下に向けるようなイメージから、この表現が生まれたと考えられます。「少し叩き気味で・・・」というように使い、大きな角度で下に向ける時には使わないような気がします。