top of page

動画・映像制作用語

【ローアングル】

L

lowangle

ローアングルとは、被写体を下から見上げるように撮影するカメラアングルのことです。カメラを地面に近い低い位置に設置し、上向きに撮影する手法です。

撮影効果と表現力


ローアングル撮影の最も顕著な効果は、被写体に威厳と存在感を付与できる点です。人物撮影では、被写体を実際以上に大きく、力強く見せることができ、キャラクターの強さや威厳を効果的に表現できます。映画やドラマにおいて、この技法は登場人物の力関係や心理状態を視覚的に描写する手段として重宝されています。例えば、英雄的なキャラクターの強さを演出したり、観客に緊張感や圧迫感を与えたりする場面で効果を発揮します。



建築物の撮影


ローアングルは建造物の高さや壮大さを強調する効果があります。高層ビルや歴史的建造物を下から見上げるように撮影することで、その威容や象徴的な価値を効果的に表現できます。都市景観写真では、都市の発展や近代化を象徴的に表現する手段としても活用されています。



スポーツ撮影における活用


スポーツ写真や映像制作において、ローアングルは選手の躍動感や迫力を引き出すために頻繁に使用されます。競技者の動きを下から捉えることで、その身体能力や運動の力強さをより印象的に表現することができます。特に、ジャンプや跳躍などの上方向への動きを撮影する際に効果的です。



考慮事項


基本的にはハイハットやローアングルプレートなどの専用の固定機材を使用することが推奨されますが、急な撮影や機材が不足している場合は、照明用のサンドバッグや革財布などを代用品として活用することもあります。カメラマンは地面に座り込んで体勢を安定させ、手ブレを防ぐ工夫が必要です。



レンズ選択と被写界深度の活用


ローアングル撮影では、レンズの選択も重要な要素となります。広角レンズを使用することで、前景と背景を効果的に画角に収めることができ、被写体の状況説明を1つのショットで表現することが可能です。この手法により、主体が視聴者に迫ってくるような臨場感のある映像を作り出すことができます。また、被写界深度を意識的にコントロールすることで、より効果的な視覚表現を実現できます。


ローアングル

​【関連用語】

1. ハイアングル


被写体を高い位置から見下ろすように撮影するアングルです。被写体を見下ろすことで心理的な優位性や俯瞰的な視点を表現でき、群衆シーンや広がりのある空間の撮影でよく使用されます。ジブやクレーン、高所作業車を使用することもあれば、階段や建物の上層階から撮影することもあります。被写体を小さく見せる効果があり、劣勢や孤独感を表現する際にも使用されます。



2. あおり(アオリ)


真下から極端に見上げるような強いローアングルの撮影です。被写体を強調して大きく見せる効果があり、威圧感や圧迫感、存在感を表現するために使用されます。建築物の撮影でも多用され、高さや壮大さを強調する効果があります。人物撮影では顎下からのアングルとなるため、表情の見え方や照明の工夫が必要です。



3. アイレベル


人の目の高さを基準とした標準的なアングルです。最も自然な視点として、ドキュメンタリーやニュース、一般的な対話シーンで基本となるアングルです。視聴者目線で自然な見え方を実現でき、客観的な描写に適しています。ローアングルやハイアングルと対比される、基準となるカメラポジションです。



4. 這いアングル


床や地面すれすれの超ローアングルでの撮影です。地を這うような視点で撮影することで、独特の臨場感や緊迫感を演出できます。アクションシーンやスポーツ中継で多用され、ダイナミックな動きを強調する効果があります。カメラマンは文字通り這いつくばって撮影することもあり、防護具や専用のリグが必要になることも多いです。



5. ハイハット


いわゆるミニ三脚のことです。カメラを地面スレスレの位置に固定でき、超低位置からの安定した撮影ができます。


 

 

映像制作のことなら何でも・・・株式会社SynAppsへ

bottom of page