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動画・映像制作用語

【なめる】

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nameru

「なめる」は、カメラと主要な被写体の間に意図的に別の要素を配置することで、画面に奥行き与える独特の構図テクニックを指します。

よく使われるのは「肩なめ」と呼ばれる技法で、前景に置いた人物の肩越しに主な被写体を収めることで、自然な距離感と空間的な広がりを表現します。被写体同士の繋がりも暗示的に伝えることができます。


なめるの効果

  • 奥行き感の演出: 被写体の奥行きを強調し、立体的な映像表現に繋がります。

  • 視線の誘導: 視聴者の視線を、前景のオブジェクトからメインの被写体へと自然に誘導することができます。

  • ドラマチックな効果: フォーカスが移動する場合は、ドラマティックな印象を与え、視聴者の注目を集めます。

  • ミステリアスな雰囲気: フォーカスがぼやけている間は、メインの被写体が何であるか分かりづらく、ミステリアスな雰囲気を演出できます。


なめるの活用例

  • 人物撮影: 人物の顔にピントを合わせる前に、手前の髪やアクセサリーにピントを合わせることで、神秘的な雰囲気を演出できます。

  • 商品撮影: 商品の表面の質感や細部を強調したい場合に有効です。

  • 風景撮影: 遠景にピントを合わせながら、徐々に手前の花や木にフォーカスを移すことで、奥行きのある映像を撮影できます。


なめるの注意点

  • ピントの移動速度: フォーカスの移動速度を調整することで、表現したい雰囲気を大きく変えることができます。ゆっくりと移動させると、落ち着いた印象になり、速く移動させると、ダイナミックな印象になります。

  • 被写体の選択: なめる対象となるオブジェクトは、メインの被写体との関係性や、全体の構図を考慮して選ぶ必要があります。

  • 照明: 照明の当て方によって、被写体の立体感がより際立ちます。

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ブログカテゴリー「カメラマン」

なめる

​【関連用語】

1. パンニング


カメラを水平方向に回転させながら撮影する技法です。「なめる」動きの代表的な手法の一つで、風景や動く被写体を追いかける際によく使用されます。スムーズな動きを実現するには、三脚の雲台の固さを適切に調整し、一定の速度で回転させることが重要です。特に広角レンズでは動きが目立ちにくく、望遠レンズでは動きが強調されるため、レンズの焦点距離に応じた速度調整が必要です。最後は必ず意味のある構図で止めることが基本とされています。



2. ティルト


カメラを垂直方向に回転させながら撮影する技法です。上から下、または下から上へと「なめる」ように移動させます。建物や人物の全身を紹介する際によく使用され、特に高層ビルなどを撮影する際は、ティルトアップで壮大さを表現することができます。パンニング同様、一定の速度での動きが重要で、始点と終点の構図を事前に決めておくことが推奨されます。



3. トラッキングショット


カメラを水平に移動させながら撮影する技法です。被写体に並走するように「なめる」ような動きで追従します。ドリーやスライダー、スタビライザーなどの機材を使用して、滑らかな動きを実現します。歩く人物に寄り添うように撮影したり、風景の中を移動していくような表現が可能です。移動速度の一貫性と、安定した水平維持が重要なポイントとなります。



4. クレーンショット


クレーンを使用して、カメラを上下左右に自由に移動させる撮影技法です。大きな空間を「なめる」ように移動しながら、ダイナミックな映像を作り出します。観客の視点を劇的に変化させることができ、場面の導入や盛り上がりのシーンでよく使用されます。操作には熟練の技術が必要で、クレーンオペレーターとカメラマンの緊密な連携が重要です。



5. ジンバル撮影


電動式の安定化機構を使用して、滑らかな動きを実現する撮影技法です。手持ちでも安定した「なめる」ような動きが可能で、特に狭い場所や複雑な動きが必要なシーンで重宝されます。最新のジンバルは高度な電子制御により、様々なカメラワークを一人で実現できます。ただし、機材のバランス調整や操作の習熟が必要で、バッテリー管理も重要な要素となります。

 

 

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