動画・映像制作用語
【オンライン編集】
O
online
「オンライン編集」とは、仮編集、オフライン編集で作成された編集データ(EDL)を基に、最終的な映像を作成する作業です。本編集とほぼ同義語です。
テープ時代においては、この時だけはオリジナルの撮影テープを使って編集しました。
カラーグレーディング、特殊効果の追加、音響の最終調整など、映像のクオリティを最大限に引き出すための作業を行います。この段階では、非常に高精度な作業が求められます。
カラーグレーディング
映像の色調を調整し、統一感のある美しい映像にします。
ノイズ除去
映像に含まれるノイズを軽減します。
エフェクトの微調整
オフライン編集で加えたエフェクトを、より細かく調整します。
テープ時代には、この時初めて「特殊効果」として、エフェクトを掛けました。
オフライン - オンライン概念の沿革
オフライン編集とう概念は、フィルム時代には、オリジナルのネガフィルムをコピーしたセーフティフィルムを用いて編集作業を行っていたことにその起源を持ちます。この概念は、ビデオテープ(アナログ)編集、ノンリニア編集(デジタル)時代においても引き継がれ、低品質なコピー映像を用いて予備編集作業を行う手法として定着しました。一方、オンライン編集は、最終的な高品質な映像を用いて、カラコレや特殊効果などの仕上げ作業を行う段階です。
オフライン編集は、低品質なコピーを用いることで、オリジナルネガや撮影テープの破損を避け、編集作業の負荷を軽減し、効率的に編集を進めることができます。また、最終的な編集決定を行うための準備段階としても重要な役割を果たします。
なぜ「ライン」という言葉が使用されるようになったのか。その経緯については不明です。
ビデオ編集技術普及期の、高価で巨大な編集機器が立ち並んだ編集室に対して、3/4U-maticやVHSテープによるA/Bロール編集機材が、いかにもこぢんまりしていて、小さな個室に篭って編集するその様子が、まさに「「切り離された世界」であったことが「オフライン編集」という言い方にピッタリであった記憶があります。
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【関連用語】
1. ラッシュ
映像制作において、撮影されたばかりの編集前の映像素材のことを指します。
2. 粗編集
撮影された膨大な映像素材の中から、必要なカットを選別し、物語の流れに沿って大まかに繋ぎ合わせる作業です。
3. 仮編集
粗編集で作った流れをより詳細に作り込んでいく作業です。カットの入り方や出方を調整し、テロップや効果音などを仮で入れて、完成に近い状態に近づけていきます。
4. オフライン編集
仮編集とほぼ同義で用いられることが多い用語です。
5. 本編集
オンライン編集とほぼ同義で用いられることが多い用語です。クライアントからのフィードバックを基に、最終的な調整を行い、完成品を作成する作業を指します。