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動画・映像制作用語

【オンリー】

O

only

「オンリー」とは、映像制作において、映像を伴わずに音声のみを収録する作業を指します。ナレーション、ボイスオーバーなどの音声素材を、録音するだけの目的で収録する作業です。

オンリーとは


出演者の声を、撮影とは別に録音することを指します。「声だけ」ということでオンリーと言われますが、撮影現場では、何度かのテイクを重ねても、芝居やアクションと合わせてセリフやコメントが上手く喋れない出演者に向かって、ディレクターが「はい、ではここはオンリーで行きましょう」というように使われることがあり、場合によっては幾分投げやりな言葉と受け止める人もいます。

原則的に撮影当日の撮影先で行う行為を指し、録音はカメラを使って行います。



オンリーを行う理由と目的

  • 騒音の多い場所であるなどの理由で、撮影と同時の音声収録が難しい場合。

  • 出演者が軽装でのドラマ撮影など、マイクの設置が難しい場合。

  • 何らかの出演者のコンディションの理由で、撮影時の声の録音が難しい場合。

  • エキストラの声など、編集時に映像に合わせて当て嵌めたい場合。

  • 出演者のオフコメントが欲しい時、また出演者がナレーターを兼ねる時、スケジュール上、撮影先ないしは同日での収録が望ましい場合。

  • 予算がないためタレントギャラとスタジオ費用を節約するために行うことがあります。


オンリーの収録方法

  • 原則的に撮影先で行いますので、録音はカメラを使って行い、映像は使いませんがレンズはその演者に向かってフィックスされていることが多いです。

  • スケジュールの調整上、ないしは音響環境を整えるため、後日録音スタジオで声だけ録音することも、オンリーと呼ぶことがあります。

  • 映像が映す環境に相応しい音響環境で録音し、映像との違和感がないよう注意が必要です。

  • ナレーションとして使用する場合は、外部の音が侵入しにくい防音室で収録すべきですが、ロケーション撮影先などでの収録が必要な場合は、反響や外部の雑音が入らないよう注意が必要です。


オンリー

​【関連用語】

1. アフレコ


映像完成後に音声を収録する作業です。主にアニメーション作品や、撮影時の音声が使用できない実写作品で行われます。収録は専用のスタジオで行われ、声優やナレーターは映像を見ながら、タイミングを合わせて演技を行います。特徴として、何度でもテイクを重ねられる、クリーンな音質で収録できる、複数の声優が同時に演技できるなどの利点があります。一方で、現場の臨場感を出すことが難しく、リップシンク(口の動きと音声の同期)の調整に時間がかかるという課題もあります。



2. アテレコ


既存の映像に、別の音声を当てはめる作業全般を指します。アフレコと似ていますが、主に実写作品で、撮影時の音声を差し替える場合に使用される用語です。騒音が多い場所での撮影時や、演技の都合で現場での音声が使えない場合などに行われます。オリジナルの音声のニュアンスやタイミングを参考にしながら収録するため、より自然な仕上がりを目指すことができます。



3. 吹替


外国映画やドラマなどの、オリジナルの音声を別の言語に置き換える作業です。単なる翻訳だけでなく、口の動きに合わせた台詞の調整や、キャラクターの個性を維持しながら演技を行うなど、高度な技術が必要とされます。文化的な要素や言語の特性の違いを考慮しながら、視聴者に違和感のない形で内容を伝えることが求められます。



4. 口パク


音声に合わせて口を動かす演技技法です。主に歌番組やミュージックビデオの撮影で使用されます。事前に収録された音源に合わせて撮影を行うため、安定した音質を確保できる利点があります。演者には正確なタイミングでの口の動きと、歌っているような自然な表情や動作が求められます。映像編集時に音声とのズレを修正することも可能です。



5. 声優


声の演技を専門とする俳優です。アニメーション、ゲーム、吹替など、様々な分野で活動します。演技力だけでなく、声質のコントロール、リップシンクの技術、アドリブ能力なども求められます。一人で複数のキャラクターを演じ分けることも多く、豊かな表現力が必要です。近年では、ナレーションや実写作品への出演など、活動の幅が広がっています。また、音響監督との綿密な打ち合わせや、他の声優との掛け合いの技術も重要となっています。

 

 

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