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動画・映像制作用語

【テレコ】

T

tereco

テレコとは、ふたつのものやことを入れ替えること、入れ替わっていること、あるいは交互に繰り返すことを言います。「テープレコーダー」を略した、放送業界の慣用句が社会に広がったものだという理解は、どうやら思い違いのようです。

テープレコーダーを見たことはありますか?


それもカセットではなくオープンリールを知る人は今では少なくなったことでしょう。その仕組みは、テープが巻かれたリールを左側の回転軸に取り付け、右側には空の巻き取り用リールを取り付けます。左側リールからテープの先端を引き出し、磁気を記録・再生・消去するヘッドに磁気側の面があたるようにスリットを通し、右側のカラリールにテープの先端を差し込み、反時計回りに2-3回転ほど巻き付けます。録音されたテープであれば、再生ボタンを押せば(レバーを回せば)音声が再生されます。



テレコは逆回転させること!?


右側の巻取りリールにある程度テープが溜まった状態で、二つのリールを外し(この時、露出したテープを傷めないよう注意が必要)、そっくりそのまま裏返し、左右のリールを入れ替え、先ほどと同様にセットして再生すれば、音声が逆回転(まさに?)で聞こえることはおわかりいただけると思います。


アナログ時代に放送業界に居た人であれば、「テレコ」という言葉がいかにも左右を入れ替えるイメージとして脳裏に定着しているのではないでしょうか。

しかし「テレコ」という表現は、日本社会のさまざまな場面で使用されているようです。

  1. 関西地方を中心に、入れ違い、食い違い、あべこべ、逆などの意味を持つ言葉として使用されています。

  2. 物流業界では、間違ってふたつの納入先が入れ替わった場合に「テレコ出荷」と呼ばれます

  3. 繊維業界では、「針抜きゴム編み」の一種で、リブのあぜが表裏に互い違いに出ることを言うそうです。

  4. 歌舞伎では、ふたつの演目を交互に上演することを「てれこ」と言うそうです。


放送(映像)業界用語ではないみたい


ことほど左様に、テレコは一般社会で広く使われていますが、その語源は「手を加える」という意味の「手入れ」に、接尾語の「こ」がくっついた「手入れこ」が、次第に「てれこ」に変化していったという説や、「人の手(て)を入れて交互(こうご)にする」の略語という説があり、歌舞伎の「てれこ」をはじめ、テープレーコーダーが発明される以前からあった言葉のようですので、「テレコ=テープレーコーダー略語説」は思い違いのようです。

テレコ

​【関連用語】

1. スタンドイン


実際に撮影する役者やモデルの代わりに、身長や体格が近い人が事前に立ち、構図や照明などを確認するための役割。本番前にイメージを固めるために役立ちます。



2. 上手・下手


カメラに向かって見て、左手が上手、右手が下手と呼びます。舞台用語が由来で、カメラの左右の位置を示すときに使われます。



3. ばみる


舞台上や撮影現場において、人が立つ位置や道具を置く位置などをあらかじめ決めて目印をつけることを指します。ビニールテープやマスキングテープなどを使い、床に印をつけます。この目印のことを「バミリ」と呼ぶこともあります。



4. 俯瞰


上から見下ろすようなアングルで撮影すること。被写体を小さく見せたり、全体像を捉えたりする際に有効です。



5. やおや


物撮り時などに、手前から奥に向かって高くして(ときに台に傾斜をつけ)、全体を見えやすく配置する構図が、八百屋さんの店先を連想することから「やおや」といいます。

 

 

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